第1章ミスト編

....#6 砲撃



陸にあると、鳥というよりも打ち上げられた哀れな鯨のように見える飛空挺は、 見る間に彼女らをその影に隠し……そして、ステラが見ている前で前触れもなく光の矢を放った。

爆音。
それから肌を切り裂くような激しい衝撃が走る。

砲撃を受けたのは広場のすぐ脇にある一軒の民家であった。


「あああっ!」


衝撃でよろめき、ステラは地面に膝をつく。
同時に破壊された家の破片が礫となり彼女を襲った。


「……気は、変わったか?」


立ちこめる硝煙の間から勝ち誇ったジェネラルの声が響いた。



Home | Back | Next